心理検査の目的と種類

心理検査にはたくさんの種類があります。例えば、本人が報告する抑うつ傾向をはかる尺度でも、4つはすぐに思い浮かびます。全体とし、100種類以上はあるでしょう。

よく話題として利用するような心理テストや簡便にインターネット上で利用されている知能検査と、当ルームが選択する心理検査の違いは、統計的な確認がされていたり、医療機関で利用されているものを利用しています。

もちろん、それがすべてのではありませんが、このような基準が当カウンセリングルームでの心理検査をする上で、皆さんに安心して利用していただけることにつながるのではないかと思います。

心理検査の種類

心理検査は内容で考えると以下の3つに分けられます。

  • 知能検査(発達検査)
  • 人格検査(パーソナリティ検査)
  • 認知機能検査

知能検査(発達検査)

 個人の知的能力を測定するための検査です。児童用のWISC、成人用のWAISがあります。それ以外にも知的障害の診断のためにビネー式検査などがあります。

当ルームでは、WAISを所有しています。検査対象は16歳以上です。この検査の特徴は、個人間(他者と本人の比較)と個人内(クライエント自身の能力)の比較ができます。発達障害傾向のある人の理解をする際にはよく使われる検査です。

詳細については、別の機会にまとめたいと思います。

人格検査(パーソナリティ検査)

 個人の適応や、物事の考え方、性格傾向を理解する検査です。どういう行動パターン、意思決定をするかやその人自身の理解をするために使われる検査です。意識レベルのものから無意識レベルの内容まで様々なものがあります。

例)SCT、TEG、ロールシャッハテスト、描画テスト(バウムテスト)、MMPI

当カウンセリングルームでは、SCT、ロールシャッハテスト、描画テストが実施できます。

人格検査には質問紙法、投影法などがあり、次の認知機能検査の中にも入る作業検査法によって性格や人格傾向を理解する場合もあります。この点についても別の機会にまとめたいと思います。

認知機能検査

 物事を正しく理解、判断した上で適切に実行できるかを確認する検査です。

様々な内容が入っており、認知症をスクリーニングするHDS-RやMMSE、記憶に焦点化したWMS-R、注意機能を評価するCAT、児童の認知発達を評価するDNCASやK-ABCⅡがあります。なお、DNCASやK-ABCは児童の発達的な側面を見ることから、発達検査と呼ばれることもあります。

ここの分類は多種多様な検査が多く、中々ひとくくりでは説明しづらいのが現状です。

心理検査を選ぶことについて

このようなテストを様々に組み合わせて、困っていることや相談内容にかかわる能力を客観的な視点で確認します。1つの検査だけを実施することもありますが、様々な側面を見るために、複数の検査を実施する場合(専門用語ではテストバッテリーといいます)もあります。

大切なこととして、心理検査をしたからといってその人の全てがわかるわけではありません。体の検査と同様で、症状や相談ごとによって組み合わせていきます。そのため、何の目的でどういうことが知りたいかについて検討することが検査を選択するうえで大切です。

医療機関に通われている方は、主治医が考えて当ルームで実施もできますが、ご本人の希望を聴かせていただければ、当ルームでご提案致します。

ご検討ください。

心理検査が売りであるカウンセリングルームいちごでした。

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