心理カウンセリングの流れ(初回)②

前回は、カウンセラークライエント(相談者)がそれぞれすること(した方が良いこと)についてまとめました。強調したい点は、お互いに様子を確認するということです。カウンセリングは非日常体験という側面ではありますが、私たちが初対面に気にするであろうこともこのように初回面接では、お互いに様子を確認する必要があります。

なぜ、確認した方が良いか?

カウンセリングルームでの対応が適切かに関しては、もし不眠の相談があったとします。薬を服用することに抵抗がなければ、医療機関で薬を処方してもらった方がよく早く改善します。

 あるいは、ある出来事によって不眠になっている理由はわかっているが、日常生活をする上で、薬の服用とカウンセリングを併用した方が良い場合にはカウンセリングを継続するとともに、医療機関もご案内します。

 PTSD症状が強く、専門療法であるPE療法やEMDRが適応な場合、そのサービスを提供できるカウンセリングルームを紹介した方が良いでしょう。

クライエントは何を確認するのか?

クライエントがカウンセラーが信頼できそうか、話を理解してもらえそうかに関しては非常に感覚的な部分ではあると思います。カウンセリングだけではありませんが、人が何か大切なことを話そうと思う場合は、相手に話してもよい、信頼できるという感覚がないとできないと思います。もし、カウンセラーが信頼できないなと感じたら、初回でやめるという選択肢もあると思います。あるいは、初回に加えて継続面接を数回した上で信頼感や自分自身への理解の度合いを確認する方法もあると思います。このやり方は、カウンセラーに猶予を与えるイメージになるかと思います。カウンセラーも完ぺきではないので、1回で期待に応えられるわけではないです。そのため、カウンセラーとしては、こちら側を選択してほしいとは思いますが…

クライエントが確認する理由1

カウンセリングはカウンセラーの言われた通り話すことでよくなっていくわけではありません。カウンセラー、クライエントのお互いが知恵を絞ってやっていくことが問題解決や緩和につながっていくと思います。

クライエントが確認する理由2

問題解決にあたりクライエントが取り組みたいと思う課題から取り組む方がカウンセリングの進行が早いという研究がオーストラリアのブリーフセラピーの書籍に載ってきた記憶があります(うる覚えなので間違っていたらすみません。もし、知っている人がいたら教えて下さい)。これは、心理として仕事をやっていても経験的には同意できる内容です。

これらの流れの中でお互いに方針などに同意できたら、継続面接となります。

継続面接について

最初は頻度は多めで

継続面接は基本的には、一定の間隔でした方が良いです。但し、最初の5~10回、あるいは3,4か月位は頻度を詰めてやる方がお勧めです。理由としては、カウンセラーもクライエントの状況が分かっていないこと、クライエントもカウンセリング自体に慣れていないためです。何か新しく覚える、あるいは習い事もそうですが、慣れるまでは小さなことが負担になったり気になったりします。その微調整は早ければ早いほど良いと思うからです。

カウンセリングは、一定の間隔が良いですが、それは別の機会に書きたいと思います。

上記の内容はカウンセラーが考えていることです。クライエントである皆さんの取って取り組みやすいこと自体が問題解決の早道となります。

内容は臨機応変に

初回で話し合った内容を元に面接していきます。常に初回の話し合いの通りに行くわけではありません。その時の状態や問題の進行具合によっては、方針を変えるなど臨機応変に対応し、解決を目指していきます。

まとめ

繰り返しになりますが、心理カウンセリングは、カウンセラーが一方的に方針を決めてクライエントである皆様がそれに従う場ではありません。心の専門家である心理師と何十年と付き合いのある自分の専門家である皆様がお互いに専門家として知恵を絞って問題解決に取り組む場です。話し合ってよりよい環境、場を作っていければと思います。

よろしくお願いします

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