心理カウンセリングの初回面接では、主に三つこと行います。
初回面接で行う3つのこと
- クライエント(相談者)の困っていること、話したいことを聴く。
- 生育歴(幼少期の家族関係や学校時代などの環境など)を聴く
- カウンセリングの方針を決める
この3つの中で一番わかりにくい生育歴を聴く理由を説明したいと思います。
生育歴を聴く理由
カウンセリングはクライエントの話を聴き、クライエントのことをしっかりと理解することが基本です。だから聴きます!以上です!(これじゃあわからないですよね)
相談内容はアドバイスを受けても解決できない
相談内容の多くは解決できなかったり、長期間にわたってと滞っている問題です。そのような内容はその人の考え方や傾向が影響している場合が多いです。また、これまで本人なりに努力をしてきたり、他の人に相談し、アドバイスを受けたりしても解決できない問題です。
そのため、困っていることを聴いただけでは問題の成り立ち、状況が中々理解しづらいです。ある人にとって些細なことでも本人にとって重大なことがあります。この重大さの違いはその人“らしさ”にも通じるのではないでしょうか。
その人らしさを理解する
その人“らしさ”はその人の生活の中で培われた経験、考え、判断によるものだと思います。
このようなことを聴くことで、なぜ、他の人にとって些細だと感じることが本人にとって些細ではないのか、逆に他の人にとって重大事がどうしてその人にとって些細なことになるのか理解することになります。このような生活に散りばめられた考え方や体験を理解した方がクライエント自体の困りごと、相談内容を理解しやすくなります。
このように相談内容を本質的に理解する手助け、情報収集のために生育歴を聴く必要があると思います。
上記のことはカウンセラーが勝手に必要だと思っていることです。もしクライエントがその話をする前に困っていることだけを聴いてほしいんだ!という希望があればそちらを優先します。また、生育歴を言いたくないという人がいれば、その考えも尊重しカウンセリングを進めさせていただきます(人間は人に言いたくない、話したくないこともありますよね)。
まとめ
カウンセリングは心理の専門家と何十年間も付き合っている自分の専門家であるクライエントの皆様のコラボレーションをする場であると理解しています。カウンセラーが一方的に考えを押し付けて取り仕切る場ではありません。ぜひ、希望を聴かせていただき、お互いにとって気持ち良い環境や場を作っていきたいと思っております。ご要望があれば、ぜひ言っていただけると助かります。
カウンセラーとクライエントである皆さんの協働作業で相談事に取り組みたいと希望する方は、ぜひカウセリングルームいちごまでご連絡ください。